今年も共創デザインの基礎を集中演習で学びました

 女子美術大学芸術学部共創デザイン学科の夏季集中演習を今年も実施しました。春の概論講義で何となくわかったような気になっていたけど実感がなかった「デザインシンキング」を5日間のスプリントで集中的にアタマとカラダに叩き込みました。

 まずデザインのプロセスを一気に走り抜けて全体像をつかみ、そのあと各パートをじっくりと体験し、失敗してみては振り返り、次にやるときにはどんな工夫したいかを言葉にする。最後にもう一度自分たちだけでやってみて、また挫折しては振り返り、後戻りしながら気づきや学びを噛みしめていく…はじめのうちは「普段使ってこなかった脳の部分を使った」「最初はとにかくスピードについて行くのに必死で頭が疲れた」が、「途中から楽しむことができるようになってきた」、最後には「今まででいちばん共創しているなと感じ、もう少しこの授業を続けたいと初めて思った」という意見も。

 最初のころは、どうしたらインタビューがうまくできるようになるかとか、ユーザーニーズをとらえるには…といったテクニカルなことが気になっていましたが、何度も繰り返しワークを続けていく中で、「とりあえず思っていることを声に出して仲間と共有する」「とにかく手を動かす!考えすぎない!雑に!」「プロトタイプして他者からの意見を取り入れる」「自分ひとりで解決せず話を聞いてブラッシュアップする」「一回にぜんぶ決めるのではなく、ちょっとずつ形作っていく」「これでいいのかと疑う、何回も振り返る」「終わったと思った後に、また元に戻ってみる」といった、共創のマインドセットやリテラシーの重要性に気づき始めました。

 そして5日間の演習を通じて、「アイデアを引き出す様々な方法を得ることができた」「チームワークで良いアイデアが生まれる理由がこの授業を通じて分かった」「自分1人では思いつかない斬新で面白いアイデアを形にするのが本当に楽しかった」「授業前よりも立ち回り方や作業分担のやり方がわかって、共創力が上がったと思う」「チームのものづくりの楽しさをあらためて感じた」「以前より広い目線で物事を見ることができるようになった」「サービスを考えるなかですごくビジネスシンキングした」「回数を重ねるごとに上達しているのを実感できた」「知識を得たというよりも、スキルを得たという達成感」などといった実感を得ていました。

 今後に向けては、「もっと難しいものだと思っていたが、すぐに実践できるものばかり」「意外と好きかもと新たな発見もあり、またやりたいなと思った!」「課題はもちろんアイデアを出す必要のある場において常に意識していきたい」「すべてのプロジェクトに考え方や実践経験を使えると思った」「デザイン以外でも活用できる考えだと思うので、日常でも使っていきたい」など明日からも使えるという意見が多く、これからの皆さんの奮闘・活躍が楽しみです。

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